メンバーコラム
スタッフのバイクライフ
2015-04-09
No.26 Newタイガー800XRXで木曽路へチェックツーリング
慣らしを終え、エンジンコンディションを整えたNewタイガー800XRXで、チェックを兼ねたツーリングに行ってきました。
ボンネビルを駆る社長と能登方面に行く予定でしたが、天候が悪く、木曽方面へ変更しました。
天気予報により晴れている木曽から権平峠を抜けて駒ヶ根、飯田、清内路を経由するルートを走りました。2月に社長が山梨にカブ110コンプリートで出掛けたときの清内路は、テカテカの凍結路面だったそうですが、春めいて来たので路面には雪も凍結もなくワインディングを楽しめました。
初回点検でコンディションを整える
Newタイガー800XRXは、ゴー・ストップとシフトチェンジを繰り返す通勤やツーリングでナラシを終えました。
納車整備のテスターチェックではすべてOKでしたが、ベストコンディションだった旧型タイガー800と比べると、調子が悪くはないけれど、何となく全域にトルク不足を感じていました。
ナラシを終えてエンジンチェックも含み初回点検のメンテナンスを実施しました。
トルク不足を感じていた原因は案の定、バルブクリアランスが一ケ所だけ基準値の最大値を大きく外れていました。
基準値から外れていると、低速ではトルクが細くて使い難く、ゴー・ストップを繰り返すとエンストしたり、とにかく扱いにくいから要注意です。
メンテナンス後のNewタイガー800XRXはトルクが太くなり扱いやすくなりましたから、僅か0.02mmの誤差がコンディションには大きな差が生まれます。ライテクは別としても、乗り手の感覚に違和感があれば、車両の抱える問題点をある程度捉えている事も事実です。
旧型タイガーは新車状態では低速でゴツゴツ感がありましたが、NewタイガーXRXは、走行距離が延びて充分に馴染んだ旧タイガーの足回りと同じ感じで、少しソフトになった感じです。
シフトは全体的にザラザラ感があり、旧タイガー800のように気持ち良くスカスカと入らない新車らしい感触です。NWJCではザラザラ感のあるシフトフィーリングの改善やエンジンの初期の荒取りには、金属の表面を滑らかにする効果が抜群のEPLのPL500を、エンジンオイルに添加しています。
今回も同じくEPLを配合して500~1,000Kmの間にその効果が発揮されて、エンジンは徐々に軽くなりザラザラ感のあるシフトは乗っているうちにシフトタッチが変化して調子が出てきたことが分ります。
EPLを入れていないトライアンフの場合シフトフィーリングは、新車時とあまり変わらずザラザラ感が残りますから、気持ち良い走りのために、お勧めです。
暖かい日が続いていたのですが、ツーリング当日は寒の戻りの1日でした。エンジンメンテナンスを施したNewタイガー800XRXは快調で、東海北陸道の各務原ICから東海環状経由で中央道は中津川ICまで、エンジンも軽くて少しハイペースで流した。
ボンネビルT100を駆る社長が後ろに続きます。スタンダードのボンネビルT100では少し厳しいのでは、と思う速度での巡航ですが、全くそんな気配は微塵も無く、同じ車間距離で後ろに続きます。路面の荒れた所を通過する時ミラーを見ると、路面には関係なく安定していましたが、スタンダードのボンネビルT100では考えられないことです。
中央道に入るとスカイラインGTRが走っていて、少しずつ車間が狭くなり、後ろにつくと一気にペースを上げ始めました。ついつい右手に力が入り、加速するGTRを見ながら滑らかに吹き上がるエンジンは力が出たかなと思わずにんまりです。
アクセルを一気に開けて加速する時にミラーを見ると、速いタイミングで加速し始めたのかボンネビルT100が迫って来たかに思えましたが、急に遠ざかって見えなくなりました。社長の云う、速さより心地よさで楽しむ領域ではないので、ペースダウンしたのかな?
モダンクラシック NWJC2014仕様
社長は今回のツーリングで、ボンネビルT100を更に楽しめるように、いろいろ試すことがあるようです。
昨年はスクランブラーに手をいれて2014仕様が完成?スクランブラーがお気に入りで先行していると思われていると思います。でも、最も進んだNWJC仕様のモダンクラシックは、意外にもボンネビルなんです。NWJC2014仕様もボンネビルからが始まりです。
2001年から800ccのボンネビルに乗り始めてから、社長と二人でトライ&エラーを14年間繰り返して「速さより心地良さで走り続ける楽しさ」の為に、いろいろ蓄積したことがスクランブラーやスラクストンにもフィードバックされてます。
帰りのルートは、清内路から旧中山道に入り馬篭経由で中津川からR19号を南下しました。旧中山道に入り、馬篭の九十九折れのワインディングでは車体が思った通りのラインに乗れません。まだアタリのついていないサスペンションは動きが渋く旧型タイガー800のようにアクセルワークでは向きが変わらないのです。
先行する社長の駆るボンネビルT100は力むわけでもなく、緩やかな弧を描きながら軽快にワインディングを楽しんでいますが、ペースは思った以上に速い。スタンダードのボンネビルでは考えられないペースで、まだ全体がなじんでいないNewタイガーXRXで追いかけるのは一苦労、気を抜くとス~と離れていきます。
荒れた路面でも足回りがバタつく感じも無く、タイトコーナーでもスイスイと気持ちよさそうに切り返して、モダンクラシックNWJC2014仕様の軽快な走りを追いかけながら、清内路峠や馬篭も春近しの感じで、これからのツーリングシーズンが楽しみだと思いました。
メーターディスプレイ
中津川ICからR19号を北上していくと路肩や山に雪があり、次第に空気も冷たく寒さを感じるようになりました。権平トンネルを抜けて駒ヶ根に向かう途中、外気温度計は4℃を表示していました。
外気温度計が4℃を表示していましたが、タイガーのメーターは外気温度6℃を表示していました。その後も外気温度計と比べるとメーターとの誤差が2~3℃ありましたが、バルブクリアランスの誤差の事を思うと、気に留める程の事でもなく許容範囲としてOKです。
トラクションコントロールやクルーズコントロールなど、兄貴分のエクスプローラーと変わらない装備がされて、更に安全性が向上したNewタイガー800XRXで春の訪れを感じながらツーリングを楽しました。
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