メンバーコラム
スタッフのバイクライフ
2012-03-01
NC700Xとスクランブラーで
オールNewのNC700X
今回はオールNewのNC700Xですから期待度はかなり高く、ナラシを経て気楽に回せるツイン270度クランクのHONDAエンジンは、どんな乗り味なのかが一番気になる所でした。
ノースウイングJCでは、新しく試乗車を準備する時、車種、排気量を問わず必ず行う定番のメニューがあります。先ずはエンジンチェック、新車時充填オイルへのPL500の添加を行い、バルブクリアランスや足回りのリンクなどは、どれだけ手間がかかっても必ず確認します。
社長が乗ったり僕たちスタッフが交替しながら1台の時もあれば2台、3台と纏ってツーリングに行きますが、ただ乗りに行くだけではなくライディングウェアやオプションパーツ、装備品等も試しながら慣らしに行くのが昔からの恒例行事みたいになっています。
勿論、楽しみながらということが一番大切なことですから、何歳になっても新型のバイクで試乗を兼ねてのツーリングは、遠足に出かける気分でワクワクと楽しいことです。
2月24日に発売されたばかりのホンダNC700Xの慣らしの続きを兼ねて、社長はお気に入りのトライアンフ スクランブラーで、東濃方面へツーリングに行きました。
外観よりも乗り味という体感を比較
外観のイメージからするとNC700Xとトライアンフタイガー800の比較かな?と思っていたのですが前日の夜スクランブラーで行くと聞いた時は意外でした。確かにエンジンだけ見れば同じ並列2気筒(NC700Xは何故か直列2気筒と発表されていました)の270度クランクという所は同じですが・・・。
比較になるのかなー?と思ったりしたのですが「外観で判断したり、スペックや雑誌などの情報や解説的な事を色々と、見たり読んだり頭で考えるよりも、 天気は良さそうだし先ずは乗って体感してみたら?」ということで、当日は風が冷たく寒い朝でしたが、快晴のツーリング日和?になりました。
今回のルートも前回の慣らし同様に高速道路や国道、県道、峠道を織り交ぜながら快走ルートを走り、前回よりは距離も長く走れました。鼓動感のある気持ちの良いエンジン特性や、低重心による手軽さと使い勝手の良さは、ハイスピードでガンガン走ることを好まないライダーにとって、気負わずに心地良く乗れて感覚的な所で楽しさを実感する事が出来るNC700Xは、とても新鮮で魅力的だと思います。
低回転からの力強い鼓動感はVツインエンジンにも似た感じで、50kmで約1,500rpmの低回転域からでもアクセルを開けると気持ち良い鼓動感を味わいながら加速していくのが楽しくて、エンジン回転を上げることなく、5→6速とシフトアップすればスピードに乗るところなどは、10数年前に乗っていたハーレーXLH1200スポーツスターにも似ていて少し懐かしい感覚でした。
高速道では約100kmあたりでは、4気筒エンジンのように殆ど振動なども無く、高速での巡航も楽々ですが、オプションのハイスクリーンを装備できれば更に楽々と走れると思います。亦、オプション設定されているアルミサイドケースやトップケース等を装備すればロングツーリングやキャンプツーリングも楽しめそうなので暖かくなったら・・・と思いました。
洗練されたNC700Xと無骨なトライアンフ スクランブラー
ツーリングの途中で、同じ270度クランクのスクランブラーに乗り換えてみました。スタイルは全く違う2台でしたが、エンジンの鼓動感や力強さの感じはとても良く似ていて、NC700Xと同等以上に心地好く、とても軽快に走れたのは驚きでした。
社長曰く、スクランブラーの外観は伝統的なスタイルで雰囲気は在るけど、工業製品にナンバーを付けただけで工場出荷のエンジン特性や走りでは、ファッション バイクと思われても仕方ないし、これではちょっとナァ・・・と思うそうです。
併し、スクランブラーという工業製品に色々と手を加えて、心地好いところを上手く引き出せば、まるで別物の道具になるから、その過程を楽しむのが面白いそうです。
社長は、スクランブラーが発売と同時に乗りはじめて、ライダーの目線でツーリングを楽しみ、メカニックの感性と蓄積したノウハウを活かして6年の歳月を経て、更に心地よく楽しめるスクランブラーに仕上げ、深化というか熟成する過程を楽しんでいるそうです。
亦、多くのスクランブラー・ユーザー(いつものツーリング仲間)に心地好く楽しめる仕様なるノウハウをフィードバックしてノースウイングJC(社長)独自のスクランブラー・ワールドが在るみたいです。
NC700Xと比べてスクランブラーの古典的で伝統的なスタイルは、今のホンダにはない良い意味での無骨さというか、バイクらしいバイクという雰囲気です。社長が、「スタイルはCB450かCL450、CL72でエンジンは洗練されたNC700をクラシック風にしてスクランブラーのようにツインエンジンの旧い雰囲気が漂うHONDAが蘇ればなァ~・・。」とつぶやいていました。スタイリングなどに拘りをもってスクランブラーというバイクの魅力を見出している人たちにとっては、それも面白みや楽しみの一つであり価値観だと思いました。
情報による疑似体験より実体験を
エンジンから足回りに至る総てに手を入れたノースウイングJCオリジナルに仕上がったスクランブラーは、NC700Xとは違った楽しみ方が出来て、スクランブラーの270度クランクエンジンは3000rpm~5000rpmが何とか・・と、雑誌か何かで見たことがありますが、社長のスクランブラーはNC700Xと似た感じで、アイドリングより少し高い低回転から心地よい鼓動感を発しながらNC700Xより荒々しく力強くスピードに乗っていくところは驚きでした。バイク全体が震えながら加速したりする無骨さというか荒々しさはとても楽しめました。
スピードが乗ってくるとNC700X同様に4気筒エンジンのように回りますがスクランブラーの場合は、DOHCエンジンが回っているという感じでした。ツーリング後に調べてみたら馬力やトルク、回転数等も似たような数値でしたが、時間を掛けて深く手を入れてこそこの感じを味わえるということは、スクランブラーにとっては、コンディションを整えるメンテナンスの重要性も感じました。
車重はスクランブラーより10kgほど軽いのですが乗り換えると10kgの差とは思えないほどNC700Xは軽く、スクランブラーは重く感じました。
とても分かりやすく低重心の違いを実感できましたし、社長がいつも言っている「カタログ数値と体感重量の違い」がとても良く分かり、数値化されたスペックとインターネットや雑誌などの情報により知っているようであっても、それは頭の中の知識だけで、実体験せずしてバイクを判断しては、毎度のことですが本来の楽しさなど分からない事もマタマタ思い知らされました。
付知の道の駅で休憩中に社長とエンジン特性や車体に付いて色々と話をしました。社長が、「カムシャフトでウォーターポンプを回すのはエスハチにも採用されていたからなァ~新しいというよりは・・・」と懐かしそうでした。NC700Xの何とも言えない心地よい鼓動感は、緻密に作り上げられているようで、低重心の車体と上手くマッチングして、誰が乗っても気持ち良く、乗りやすいと感じられるバイクをこの価格で作ってしまうからHONDAって凄いよネ!というような話になりました。
今回の燃費は、前回よりも更に良くなり31.5kmでしたからタンク容量は14Lですから航続距離441Kmとなりロングツーリングにはとても心強い結果でした。
風が冷たく寒かったのですが、今回のちょっと変わった組み合わせのツーリングも終わってみると、とても勉強になりました。
スクランブラーとの乗り比べによりNC700Xの魅力が少し分りはじめましたし、取り回しの軽いバイクは気分的にも楽で、景色を見たり、ちょっと止まって立ち寄る様な事も気楽ですし、NC700Xのメットインスペースも有効でカメラを入れたりバイクを離れるときに持っていくバッグ等が直ぐに出し入れ出来てカタログや雑誌等で見る以上に広く、使い勝手の良さは二重丸というより花マルでした。
出発前には2台並べるととても不釣合いにみえたのですが、途中で乗り換えてみたりしてツーリングの後半に立ち寄ったお茶畑では2台並べて写真を撮っていると、案外この2台の相性は・・・と思えました。
2012,02,27 細川ヒロアキ
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