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メンバーコラム

バイクは健康療具

2014-06-23

ゴールドウイングを愉しむ その2

ゴールドウイングで再び安曇野へ

5月の天気の良い土曜日、高田さんが安曇野に在住で、R100GS-PDを楽しんでいらっしゃるバイク仲間の安曇野のパンダさんに再び誘われたと聞き、そのツーリングに再びゴールドウイング(以下、GL)で参加させて頂いた。

安曇野1

前回の安曇野ツーリングは、私が経験した範囲でGLの魅力の一部をGLで高速ツーリングを主に楽しんでいた栗原さんと、未だ長距離ツーリングの経験が少ない羽賀さんに伝えようとして走ったところがあった。

今回は、CB1100とスクランブラーに付いていくことで、前回は味わえなかったGLの懐の深さ(道を選ばず走り続けることが出来るところ、少し冒険心を持って走るところ)を味わいたいと気合を入れて出かけた。

ゴールドウイングは日本の風景に溶け込める

気合を入れてと言っても、眼を三角にして吊り上げてという意味ではなくて、GLを速さではなく心地良さを感じながら走り続けてやるぞ、という意気込みが強いと言う意味で、無理をして頑張るわけではないのだ。

安曇野の風景は私にとってはとても日本的だと感じられ、何かホッとさせられる感じがした。時折すれ違う排気音のうるさい車輌(あんな音のするマフラーを付けて車検をパスできるんだろうか…)は、そういう感覚をぶち壊していくので少々腹立たしく思う。一方、その中をユッタリと静かに走るGLは、すっかりその中に違和感無く馴染んでいるように思われた。

「都会の喧騒から離れて」という言葉があるけど、その喧騒を、安曇野を始め自然豊かな日本の風景に持ち込むのは如何なものかと思う。GL単体を見ると巨大で何処か厳つい感じを受ける人もいると思うけど、実際にエンジンコンディションの整ったゴールドウイングに乗ると、その静かさは優雅さを帯びているように感じることが出来る。

巨大で重いGLも、優雅に走らせることが出来るようになると、高速道路を快走するイメージ(高速道路を使った国内弾丸ツーリングがGLの真骨頂と言う雑誌もあるようで…)とは異なり、スクランブラーやCB1100と一緒に美しい安曇野で田んぼの風景の中に溶け込めるような気がしてくるから不思議だ。

安曇野2

大きく重い、という先入観

重い大きい手強そうだという考えやカタログデータが、バイクの重量をカタログデータ以上に重く感じさせることがある。では、GLの体感重量を軽くするには如何したら良いのか?そうするには重い大きい手強そうだという先入観を刷新して行くしかない。

では刷新するには?

物事の感じ方は十人十色で、其々の個性が反映される。というのは、人間は自分の知覚情報だけを処理して感じ取っているわけではないからだ。感情だとか知識だとか過去の経験情報だとか、いろいろなものが上乗せされて感じ取っている。

知覚情報に上乗せされるそれが機械と違うところであり、個性が反映されるところで、悪く働くと自分の感覚の働きを止めてしまうし、良く働くと機械以上の感覚を働かせることが可能になる。

GL

この感情の部分と知識の部分を刷新するには、催眠術でも使って無意識のレベルで知識を入れ替えてしまうか、知識を越えて実体験して塗り替えるしかないようだ。

私の場合は荒療治だった…

私の場合は、少し特殊なケースで、高田さんから普通に思うとかなり無謀と思えるようなアドバイスだったが、トレッキングごっこをベースとしたアドバイスだったので、一瞬にしてGLに対する先入観が払拭され、これがGLとの付き合い方だと眼から鱗的に刷新することができた。

普通に考えるとかなり無謀に思えるアドバイスだったけど、20数年来バイクライフに関してはアドバイスやヒントを頂いて楽しんでいる信頼関係があればこそ、なんら躊躇することなく実行することができた。しかし、皆さんにはお薦め出来ない方法なので、詳しく触れないでおこうと思う。

そもそも私がGLに乗り始めたきっかけも、高田さんから「ゴールドウイング適齢期」という話から始まったことである。荒療治と思えるようなツーリングを企画されても、きっと結果としては良い方向に進んで、GLに乗るのが楽しくなるに違いないと確信できる。そういう信頼関係があるから出来ることだと思う。

スクランブラーに付いて行く

前回とは違い、今回は気心知れたいつものメンバー4人と走るということで、心地良い速度域で走り続けることが出来た。安曇野では、安曇野のパンダさんによる安曇野を楽しむのにピッタリのペースで先導してもらい、景色を楽しみつつ、時折停まって写真撮影を楽しみつつ良い時間を過ごした。

帰路では高田さんのCB1100を先頭に、対向車が来たらどうしよう…と思ってしまうような峠道も走った。もちろん、GLでは少々ハイペースのようにも思えるペースだったこともあり、私には自分の経験不足を痛感するルートになった。

スクランブラーに付いて行く

エンジンコンディションが整ったGLは、低回転から太いトルクで走らせることが可能だけど、ワインディングではGLに合ったライン取りをしないと、何も考えずにスクランブラーと同じラインで走ってしまうと、タイミングが合わずにガリガリッとステップを擦ってしまう。後ろを走っていたNakaさんに写真で撮られて、ツーリング後に高田さんからレクチャーを受けたりした。

エンジンコンディションが整うと九十九折の峠道を走っても凄く安定するから、私はステップどころかサイドカバーをゴリゴリ擦るところまで傾けて走ってしまっていた。後から「これ削れているんじゃない?」と指摘されて「うわぁ、やっちゃった…。」とショックだった。

気分が高揚していたからか、何ら不安を感じる事無く走れてしまったので、ついつい操作がラフになってしまったらしい。それもまたコンディションの整ったGLの凄いところなんだけど、そういうのは品のない走り方だと思うから今後は注意しなければと思う。

削れたサイドカバー

トレッキングごっこ効果

私はそんなに器用な方ではないので、そういう経験があるからこそ、GLの操り方はこうだ!ビックバイクの操り方はこうだ!というテクニックを教わっても、雑誌を読んでも、実際にツーリングに出かけると、なかなか思ったようにならないのが本音だと思う。

私がGLを操れるかも?と思いながら、GLを愉しむことが出来るのは、トレッキングごっこを続けているからだと思う。

バイクを操る基本となるものは、カブでもXRでもスクランブラーでもBMW R100RSでもGLでも、総て同じだ。この基本が身に着いていれば、バイクに応じた力加減と言えば良いのか、車格や重量に対する補正みたいなことをするだけで、何故かビッグバイクに乗れてしまう。また、小排気量のトレッキングが出来るバイクに乗れば良いと言う単純なものではないので要注意だと思う。

トレッキングごっこ

私は以前、大型バイクに乗れるようになりたくて、某有名ライディングスクールに参加したことがある。そこでSL230で色々なことを教わって出来るようになったけど、その中に大型バイクにフィードバック出来るものは無く、SL230でちょっとしたマネが出来るようになっただけだった…。

トレッキングごっこは、知らず知らずのうちに、自分自身のバイクを操るレベルを知り、自分に足りないことを補いながら、バイクを操る面白さを身に着けることが出来てしまう。

自分はああだから、バイクがこうだからとか考えず、子供が遊びに没頭する感じで、バイクを操るコツを掴めて楽しい。この没頭する感じが重要で、没頭しないと感覚的なものは身に着かないようだ。

次回は、GLの魅力を味わう基になる、このトレッキングごっこについて、もっと深く考えてみようと思う。

その1はこちら

2014-06-23
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