このページはアーカイブです。最新記事は →North Wing JC新サイト でご覧ください [閉じる]

バイクレビュー

日本の道を速さより心地良さで走り続ける楽しさや、乗りこなす事より使いこなす事などをテーマに、ライダーの目線とメカニックの感性を融合した独自の観点から、ベストコンディションに仕上げた試乗車を駆って、一般情報にとらわれることの無い楽しみ方や、ライダー達のナマの声を紹介しています。

Tiger Explorer タイガー エクスプローラー

Tiger Explorer基本情報
1965600円
[排気量] 1215cc
はるかな冒険のための究極の選択肢。クラストップのハンドリング。舗装路が途切れても旅は終わらない。新開発1215ccエンジンとシャフトドライブ。あらゆる世界を駆けるトライアンフ。

満を持してタイガーエクスプローラーが顕れた。

タイガー800の兄貴分であるエクスプローラーは、ライドバイワイヤシステム・トラクションコントロール・クルーズコントロール・ABSと最新のハイメカを満載して駆動方式はシャフトドライブとなり、限られた時間を最大限に活かしてより長距離をより快適に楽しめる装備を満載した仕様となっている。

スペックとしての数値より感覚を優先

タイガー800に比べると大柄な車体だが足つきは意外に良く、小柄なライダーの方に比較してもらい2段階調整のシートを低いところへセットすればタイガー800と同等か少し良いかもしれないと云う声もある。タイガー800同様にローシートを装備すれば更に足つきは良くなるので、大柄な車体でも不安なく扱えるだろう。

車重はタイガー800に比べて約50kg重いが、スクランブラーはタイガー800より20kg重い。スペックとしての数値的な重量より感覚的な体感重量がライダーにとっては重要だと思う。体感重量はエンジンコンディションにより軽くも重くも感じるところだから要チェックポイントであるが、違いを体感できるライダーは幸せである。

エンジン

エンジンは、低回転より太いトルクがあり、スタートはアイドリング回転からクラッチを離すとスルスルと動き出してとても扱いやすく、6速でも1,500回転以上であればドライブギアのバックラッシュを感じることも無く低速域も充分に使える。タイガー800とよく似たトリプルエンジンらしい扱い易さは排気量の大きい分だけトルクも太く、重量を感じることも無く安定感がある。

エンジンメンテナンス01

高速性能は良いが一般道ではギアレシオが高すぎて、ついつい走り過ぎるというか流れに乗ることにストレスを感じることなど皆無で、エクスプローラーはタイガー800同様にとても扱いやすく、日本の道を常用速度域+αで心地よく楽しむには最適なファイナルレシオだと思う。

NWJC恒例のエンジンチェック

タイガー800より数値的に大きく重いエクスプローラーを感覚的にはコンパクトに軽く感じて、より楽しめる道具へと変貌させる為には各部へ丁寧なメンテナンスを施す事は重要な仕事だとNWJCでは考えています。

タンク

エンジンメンテナンス02

バルブクリアランスは12バルブのうち、エキゾースト側はすべて基準値でOKでしたが、インレット側は、6バルブ中3バルブが基準値外で1バルブは許容範囲最大値だったので、カムを取り外してシム交換によりコンディションを整えました。

シム交換

タイガー800以上に手間のかかる作業ですが、エクスプローラーの巨体を軽快に心地よく楽しむ為に絶対必要な作業です。コンディションの整っていないエンジンでは排気量なりの力強さを極低回転から感じる事はできません。ある程度回転が上がってきてからの力強さは排気量なりの感じに思えますが、コンディションが整ったエンジンは低回転から力強さがあり、扱いやすさは車両が一回りコンパクトに感じる程の違いがあります。

メンテナンス・データの提供

愛車のコンディションを整えることは、工業製品から道具として本来のポテンシャルを体感することだと考えていますから、エンジンのメンテナンス・データはご要望があればユーザー様へ提供させていただき、より楽しめる提案が出来ればと思います。

メンテンス・データ表

メンテナンスデータ表

Made In Japan

エクスプローラーのオルタネーターはMade In Japan DENSOのラベルがありインジェクターも信頼性の高い日本製が採用されているのでハイメカを満載していても何ら不安は無い。

Made In Japan

限られた時間でさらに遠くへ

エンジンコンディションを整えて、少し硬めに感じるサスはリンク類への丁寧なグリスアップにより2,000kmも走ればコシのあるしなやかさが出始め、足つきは格段に良くなり、ワインディング等ではトータルバランスが整ってきたことに満足を覚える。

楽しみ方は十人十色で、限られた時間を最大限に活かして、ソロに限らずタンデムでも荷物をタップリと積み込んで、より遠くへ走り続ける楽しさは高速道に限らず、一般道に於いては日本的な速度域でもストレスの無い扱いやすさは、エクスプローラーの懐の深さだと思う。

この車両に関連するユーザーボイス

    記事はありません。

この車両に関連するメンバーコラムの記事

この車種に関連する『バイク屋の備忘録』の記事

  • 記事はありません

この車種に関連するユーザーのブログ記事

  • 記事はありません

その他のレビュー

Thruxton  スラクストン Review
Triumph Thruxton
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、スラクストンの魅力です。
[排気量] 865cc
Scrambler  スクランブラー Review
Triumph Scrambler
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、スクランブラーの魅力です。
[排気量] 865cc
Scrambler NWJC 2014  スクランブラーNWJCオリジナル Review
Triumph Scrambler NWJC 2014
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、スクランブラーNWJCオリジナルの魅力です。
バイク屋の備忘録:スクランブラーをより楽しむために
[排気量] 865cc
試乗可
Bonneville T100  ボンネビルT100 Review
Triumph Bonneville T100
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、ボンネビルT100の魅力です。
[排気量] 865cc
試乗可
Bonneville  ボンネビル Review
Triumph Bonneville
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、ボンネビルの魅力です。
[排気量] 865cc
お問い合わせ

オリジナルパーツ

快適なバイクライフのためにノースウイングJCが開発した、オリジナルパーツとオリジナルアイテムです。

店舗案内

ノースウイングJC南店

  • 営業時間:9:00~20:00
  • 定休日:月曜日、第二日曜日
  • 岐阜市宇佐東町13-16
  • 058-272-8963
  • お問い合わせ

ノースウイングJC北店

  • 営業時間:9:00~20:00
  • 定休日:月曜日、第二日曜日
  • 岐阜市上土居1-6-1
  • 058-294-4421
  • お問い合わせ