このページはアーカイブです。最新記事は →North Wing JC新サイト でご覧ください [閉じる]

バイクレビュー

日本の道を速さより心地良さで走り続ける楽しさや、乗りこなす事より使いこなす事などをテーマに、ライダーの目線とメカニックの感性を融合した独自の観点から、ベストコンディションに仕上げた試乗車を駆って、一般情報にとらわれることの無い楽しみ方や、ライダー達のナマの声を紹介しています。

Bonneville ボンネビル

Bonneville基本情報
[排気量] 865cc
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、ボンネビルの魅力です。

落ち着いた雰囲気を持った昔ながらのデザインで、ファッションありカスタムと楽しみ方は十人十色だが、NWJCではライダーの目線とメカニックの感性であらゆるフィールドを遊び心たっぷりに心地よく、操る事を楽しみ、ストリートのチョイ乗りから道を選ばず長距離ツーリングも気負うことなく楽しめる仕様に仕上がるまでの10年間で、ボンネビルを楽しんだことや、試行錯誤を基に得たノウハウの蓄積など、自信を持ってお勧めできる一台に仕上がった経緯の概略をブログ『バイク屋の備忘録』で紹介しています。

バイク屋の備忘録 『ボンネビルを楽しんで10年』

※レビューでは、その1 「初代復刻モデル」を掲載しています。

ボンネビル その1 初代復刻モデル

ボンネビルに快適さを求めるか、心地よさを求めるかと言われれば心地よさを求める事だと思う。だが、メーカー出荷の工業製品では満たされないところもあるが、メンテナンスを施して心地よさを体感できる道具に仕上げれば、ハイメカやスペックに惑わされず、乗ること=操ることの愉しさを味わえる魅力ある一台に生まれ変わる。

スペックや価格をお伝えする事も大切ですが、現在までボンネビルに関わってきた経過から、一人のツーリングユーザーとしての目線とメカニックとしての目線とバイク屋として、ボンネビルが価値ある道具であり、素敵なバイクライフを楽しめる魅力的な一台である事をお伝えしたいと思います。

現在のボンネビルは三代目で初代からもう10年目を迎える。初代は800ccでスタートしたが二代目は860に排気量UPされ900となり、三代目は環境にも対応してインジェクション化されても伝統的なスタイリングを守りながら、正常進化していると思う。最初の復刻モデルを見たときは懐かしく、当時は憧れたこともありましたが、高嶺の花で手も足もでませんでした。東京ジャイロの谷名さんがボンネビルでナラシ・ツーリングの途中に立ち寄よられた時に、お借りして試乗したのが始まりでした。

試乗は良くも悪くも、工業製品としては完成品でしたが、楽しむ道具としては色々と問題点が見え隠れする半完成車でした。英国らしい伝統的なツインエンジンでクラシックなデザインはファッション系のイメージにも見えるが、体感性能の良さと何と無く素性の良さを試乗の時に感じたので、じっくりと付き合って良さを見つけ出し問題点を改善しながら個人的に楽しみたいと思った。デザインは、OHVからDOHC8バルブとエンジンは全く別物だが色も含み何と無く当時の面影を残していたし、個人的に今なら乗れると思い、半ば衝動買いのような感じでジャイロの谷名さんにオーダーしたのがボンネビルとの始まりでした。

初代ボンネビル

乗り始めてから特に不満は無かったが、遠くへ走りに行く事を楽しみたいとは思わなかった。スタイルは別として乗り味まで60s’では今の時代には合わないとも思いました。所有している‘68HONDA CB450K1のような旧いモデルにも似た、乗り味では気楽に楽しめるバイクとは思えなかったし、旧式に乗っているときはそれを楽しむことを目的としていますから苦も無く楽しめますが、エンジンは最新のDOHCで、各部も新しい現代版でありながら、どこか違和感を持っていました。

ボンネとCB450

足回りを決める為、最初に手を入れたのはエンジン調整でした。8バルブ中8バルブ全てが、基準値外で全てクリアランスが大きかったのは、何と無くこんなもの・・・という予感が大当たりだった。
タチが強いとか色々と雑誌などでは言われたり、W650と比較されたりとあまり良い印象を与えていないのは、エンジンのコンデションが整っていない試乗車を使っての比較なら当然のことだと思う。併しコンデションを整えたボンネは800ccのツインらしく低速域では粘りを見せ、車体が一回り小さくなったような軽快感を産み出し、体感性能は素晴らしく、素性の良さを見せ始めたと思う。本来の良さと軽く廻り始めるのは距離にして7000Kmを超えたあたりから本調子が出始めると思う。

その頃は2次エアーをカットする方法が情報としてあったが、エンジン調整等も施さず安易に手軽な改造をすることは本来の良さも見失ってしまう事となると思い2次エアーのカットは行わなかった。
量産の工業製品を楽しめる道具とするために、エンジンのコンディションは足回り等ライディングに大きく影響を与えるところです。エンジンのメンテナンスで特にバルブクリアランスの調整はエンジン性能に大きく影響します。ボンネビル等空冷エンジンでは冷却も含めて必須項目です。初回のオイルとフィルター等の消耗品交換、点火系統や2次エアーのカットでは本来のコンディションを得る事は不可能だと思う。

エンジン調整

ライディングポジション
車種によっては外車に有りがちな体形の違いからの少し無理なハンドルポジションやステップ位置がバイクとの相性にも大きく影響する事を実感しているライダーも多いと思います。跨った時には何ら違和感はなかったが、200Kmも走ってくると膝や腕に変な力が入り何となく違和感が在りました。原因は、表皮と梱包のビニールは接着剤で固定してあったが体重が掛かることでボンドが簡単に剥離してしまい、表皮とフォームが一体にならず、表皮がフォームの上を滑り腰の安定感を失った事がわかった。対策は、シートの表皮を開けてフォームを包んでいるビニール袋を外すか、ビニールと表皮の間を両面テープか接着剤で広い面で固定すれば解決できた。何時も使っているBMW R1100GSや80GSのシートはRSAレザーズで企画したバックスキンに変更してあることもありとても大きな違いを感じた。防水の表皮を使いバックスキンで腰の安定感を増し、皮の利点である透湿性を活かし蒸れず快適なシートなのでMyボンネにも迷わずRSAレザーズのバックスキンのシートを準備した。期待通り腰はしっかりと収まり、スタンダードのシートとは比べ物にならない、はるかに快適なシートで全体的には未完成だが問題点を一つ克服できた。

初代ボンネ2台

センタースタンドを純正のOPで取り付けたが車体側に手を掛ける所が無いので、所有するHONDA CB450のアシストグリップを参考に試作しました。試作を見た人達の評判もよかったのでボンネビルでは最初のNWJCオリジナルパーツとなりました。

アシストグリップ

次に手を入れたのはブレーキペダルとチェンジペダルでした。全体に長く、26CMの足のサイズでもステップに足を乗せてシフトやブレーキングはタンク底のブーツでは無理でとても操作がやりにくかった。チェンジペダルはペダル部分がネジ加工で固定されているので穴位置を少し後方へ約20mm下げる加工で使いやすくなり、ブレーキ側はペダル部分を切り取り、ブレーキペダル同様に後方約20mmへ下げ溶接加工で対処しました。社外品でもパーツはありましたが、左右セットでの販売でしたから、ペダルを加工するという方法で対策しました。

ブレーキペダルとチェンジペダル

全体にしっくりとくる感じとなりチョイ乗りも楽しく亦、一日に走る走行距離が長くなりのんびりツーリングには最適なバイクだと満足していました。併し、ある程度のハイペースである程度の長距離を心地よく楽しむ時や、タンデム状態等で荷重が増えてくると何とも頼りなく不満が溜まってくる・・・・・・。
元々、ボンネビルに合わない使い方を求めている事に問題があるのだろうか?

御嶽山の雪道

少しハードに走らせた場合、頼りなくなってくるリアーサスは社外品で幾つかのメーカーも試してみたがスタンダードよりは動きは良いが、少しハードに使うとスタンダードと同じような問題が顔を見せ始めどれもシックリとこない、フロントサスもプリロードアジャスター等を咬ませて試してはみたが・・・・。色々と試行錯誤をしながらのツーリングは頼りなさもあったが、正直なところサスをはじめ各部の設定を変えることにより、色々な変化を楽しめて多くの情報を得る事が出来たことは価値があったと思うし楽しい時間でもありました。

HPで公開しているNWJCオリジナルスクランブラーのタンクは初期のボンネビルのものを流用している。

NWJCオリジナルスクランブラー

続きはブログでご覧ください。

バイク屋の備忘録 『ボンネビルを楽しんで10年』

この車両に関連するユーザーボイス

この車両に関連するメンバーコラムの記事

この車種に関連する『バイク屋の備忘録』の記事

  • 記事はありません

この車種に関連するユーザーのブログ記事

  • 記事はありません

その他のレビュー

Thruxton  スラクストン Review
Triumph Thruxton
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、スラクストンの魅力です。
[排気量] 865cc
Scrambler  スクランブラー Review
Triumph Scrambler
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、スクランブラーの魅力です。
[排気量] 865cc
Scrambler NWJC 2014  スクランブラーNWJCオリジナル Review
Triumph Scrambler NWJC 2014
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、スクランブラーNWJCオリジナルの魅力です。
バイク屋の備忘録:スクランブラーをより楽しむために
[排気量] 865cc
試乗可
Bonneville T100  ボンネビルT100 Review
Triumph Bonneville T100
トライアンフ空冷モダンクラシック群は、電子制御システムなどが素晴しく発展した今日でも時代に流される事なく、バイクと人の間に電子制御などのハイテク技術が介在することがありません。
あくまでも操る人の感性が第一であるというアナログ回帰したかのようなモノ作りが、ボンネビルT100の魅力です。
[排気量] 865cc
試乗可
お問い合わせ

オリジナルパーツ

快適なバイクライフのためにノースウイングJCが開発した、オリジナルパーツとオリジナルアイテムです。

店舗案内

ノースウイングJC南店

  • 営業時間:9:00~20:00
  • 定休日:月曜日、第二日曜日
  • 岐阜市宇佐東町13-16
  • 058-272-8963
  • お問い合わせ

ノースウイングJC北店

  • 営業時間:9:00~20:00
  • 定休日:月曜日、第二日曜日
  • 岐阜市上土居1-6-1
  • 058-294-4421
  • お問い合わせ